アルツハイマーよもやま話ー研究者・医師のブログ

認知症研究者・医師のブログです。

留学体験 その4

米国留学中の難題といえば、英語と食事である。英会話の方は、大学のESSと、その後大学院時代の個人レッスンなどでトレーニングをしていたので、それほど不安はなかった。だが、渡米直後は、自分の言うことが今一つ通じていないという感じがしていた。しばらくして、それがrとlの発音の問題なのだということがわかってきた。rとlの区別をしっかりしていれば、何とか通じるし、rとlを混同していると通じないというわけである。この違いを意識せずにできるようになれば一人前なのだろう。

さて、食事といえば、私の場合は、日本から炊飯器を持ち込み、日本米を手にいれて(送ってもらい)、自炊をしていた。しかし、適当な食材を買ってくることだけでもなかなか大変であった。数少ない日本食料品店に時々足を運んだり、苦労が多かった。昼食にも苦労したが、気に入っていたのは、研究室から程近いホワイトヘッドインスティチュートの食堂であった。ここは、食器類も使い捨てのものではなく、陶器のものであったし、メニューも美味しく上品であった。列に並んでその日の日替わりランチメニューを一人ずつ口頭で注文をすると、その場で皿にもってだしてくれるというシステムであった。その当時はそのような良質なところはほかにはなかったのであるが、今はどうなのであろうか? 朝食の思い出は、Au Bon Painというパン屋さんのベーグルである。ここのベーグルはもちもちしていて、美味だった。その場で焼いて、バターとかクリームチーズを塗ってもらって、持ち帰って食べていた。たとえば, one toasted cinnamon raisin bagle with  butter, pleaseと注文すれば 熱々のベーグルとコーヒーで、ほっと一息つくことができた。