アルツハイマーよもやま話ー研究者・医師のブログ

認知症研究者・医師のブログです。

留学体験 その3

留学中、MITの研究室では、学部の大学生(3年生)を受け入れて、本格的な研究の補助をしてもらっていた。私もしばらくしてウェルズリーカレッジから通ってきていた女子学生を指導することになった。彼女はフロリダ出身のブロンド髪の長身で、明るい子であった。メディカルスクールを目指していて、頭もよく、実験助手としてはとても有能だった。W教授は私の様子をみて、なんとかまともに指導できそうだと思ったのか、もう一人MITの学生も私に任せてくれた。彼女は中国系のカナダ人でバンクーバー出身のキュートな子だった。彼女も医者志望で、頭脳明晰だった。この二人と一緒に研究していたから、英会話もだいぶ上達したと思う。アメリカでは、学部の教育はハイレベルで、授業ではプレゼンも重視されるらしかった。研究の実習も成績として評価されるから真剣だった。成績は大学入試の評価でも大きな割合を占めるらしい。私は彼女らから入試の推薦書を書くことを頼まれたりもした。一度彼女たちからナードだねといわれたことがある。ナードは日本語でオタクということで、当時の私は研究オタクだとからかわれたということである。そのころから私は、研究に対するこだわりの強い「研究小僧」だったようだ。二人とも医学部に入学できたので、その点はよかったなと思う。