アルツハイマーよもやま話ー研究者・医師のブログ

認知症研究者・医師のブログです。

論文作成と英語

研究がまとまったら論文を英語で書いて、国際学術誌に掲載されるところがゴールになる。しかし、しっかりした英語の論文を書くのはかなり至難の業である。私の場合は、英語については留学である程度修行を積んだから要領はつかめている。そうはいっても論文として仕上げることは並大抵のことではない。書きはじめると、足りないデータがあることに気づいて、追加実験をする場合もある。データをどのように構成するかをじっくり吟味しなくてはならないし、内容を英語で表現することも難しいことが多い。私は、自分ではじめから書くこともあったが、ポスドク研究員か大学院生の指導の一環として、論文の指導もしていたので、下書きをしてもらい、私が赤ペンで修正を加えるというやり方をすることが多かった。彼(彼女)らのものは、大体元の文章がわからなくなるくらい直されることになるのが普通である。論文をよめても実際書こうとすると実に難しい。日本語から英語に変換しようとしてもダメで、頭の中で、英語で考えて書けると一番いいのだが。そうやって直したものを最後にもう一度ネイティブに校正してもらい、投稿ということになる。私はオーストラリアの業者に依頼していたが、かなり洗練された英語になってくるので、助かっていた。それだけいろいろな苦労をするので、論文がアクセプトになると充実感があるのだろう。