アルツハイマー病の抗体医薬としてアデュカヌマブなどが開発されて治験がなされた。まだBAN2401など治験が行われているものがあるということだ。これらのアミロイドβを標的としたもの以外にもタウの抗体医薬も開発されている。しかし、アルツハイマーのような老年期の慢性疾患に点滴薬を使うことは現実的ではないという気がする。また、抗体がどれだけ脳に入るかはっきりしていないという問題点もある。もし、アルツハイマーに点滴薬を使うということになったら医療現場はパニックになるのではないかと、治療開発の話を聞くたびにいつも内心危惧している。欧米の製薬企業は、どんな薬でもいいからとにかく上市することをめざしているのだろうが、どうもしっくりこないのは私だけだろうか。
