アルツハイマーよもやま話ー研究者・医師のブログ

認知症研究者・医師のブログです。

新型コロナの第3波を防ぐことは可能であろうか?

東京も含めて、全国的に感染者数は減少してきている。自粛の効果が現れてきているといえて、明るい材料だと思う。しかし、病院の院内感染はかなり起きており、高齢者施設や介護施設などでも施設内感染の問題が発生している。このような問題は、完全に防ぐのが困難なようだ。

これから、自粛が解除された後、第3波が来ることを防げるだろうか?

私は3つのことが大事だと感じる。一つ目は、社会的距離、物理的距離をとることを個人個人が守ることだろう。物理的距離をとれないような場所、たとえばナイトクラブなど、には行かないで、自己防衛するということが必要だろう。

二つ目は高感度で、簡便なウイルス検査を確立することだ。現在のPCR検査は偽陰性、すなわち本当は陽性なのに、陰性となってしまう率がかなり高いという話だ。偽陰性の割合を少なくしないと検査の意味がなくなり、本当は陽性の感染者が野放しになってしまう。

三つ目は、早期治療の確立ということだと思う。インフルエンザでもそうだが、検査で陽性になったら、軽症のうちに治療ができるようなシステムを作ることが重要ではないだろうか。アビガンは催奇形性という問題があるということだが、今日のテレビ番組で、ゲスト出演していた現場の医師は、ホテル療養者にもアビガンを投与できるようにすべきだと言っていたので、そのような方向性も考慮するべきなのではないだろうか。

第3の波をできるだけ小さなものに抑えられるかどうかが、日本の国としての回復のカギになるのではなかろうか。

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