アデュカヌマブの承認審査の過程で、FDAのスタッフとバイオジェン社の間で、正式なものでない何等かのやりとりがあったのではないかという疑いについて、アメリカ合衆国保健福祉省が調査をすることになったということだ。
アデュカヌマブの承認過程は、通常のものとはまったく違う形をとっていて、なぜそのような決定に至ったのか、詳しく調べるべきだという動きがアメリカの議会でも出ているらしい。
保健福祉省の監察官がこのようなFDAの医薬品承認プロセスの調査を行うのは異例なことだという話である。このような外部の調査が行われることになったのは、アメリカらしい出来事だと思う。
ところで、前回の記事に書いた諮問委員会の元メンバーであるPerlmutter博士がCNNの番組のインタビューに答えて、問題点を指摘していた。Biogen's Aduhelm: US lawmakers launch investigation into FDA approval and price of new Alzheimer's drug - CNN 特に、アデュカヌマブが承認されることで、他の薬剤開発に悪影響があるということを言っていたが、もっともだと思う。